トップページ儀礼文化歳事記「鹿児島県加計呂麻島の諸鈍シバヤ」

「鹿児島県加計呂麻島の諸鈍シバヤ」

旧暦9月9日
諸鈍シバヤ最後の演目「タカキ山」・撮影:久保田裕道
諸鈍シバヤ最後の演目「タカキ山」

南の島に伝わる不思議な踊り

 奄美大島の南端に浮かぶ加計呂麻島。旧暦九月九日に、諸鈍地区の大屯神社という変わった名の神社でおこなわれるのが「諸鈍シ バヤ」だ。
 シバヤというのは芝居のこと。御祭神である平家の武将平資盛が、落ち延びてきた際に伝えたという。それは伝説であろうが、シバヤには初期歌舞伎の影響が残るとされ、国の重要無形民俗文化財であるとともにユネスコ無形文化遺産の候補にもなっている。
 それにしても、不思議な祭りだ。相撲に始まり、得体のしれない面をつけた踊りが続いたかと思えば、いきなり人形劇になったりする。
 同じ日に、島の西端にある実久地区でも祭りがおこなわれる。こちらは源氏の武将源為朝の子を御祭神とする、実久三次郎神社。諸鈍と同じく相撲から始まり、様々な踊りになる。伝統的な棒踊りのほかに、婦人会の踊りやフラダンスまで登場する。
 奇異にも見えるが、考えてみれば諸鈍シバヤも実久の祭りも、地域の演芸大会のようなものである。何よりも、地区の人々が楽しんでいる。そして演芸大会も、長く続けば文化財にもなるのだ。祭りとは、そういうものなのかもしれない。

紙吹雪の中で棒を打ち合う実久の棒踊り・撮影:久保田裕道
紙吹雪の中で棒を打ち合う実久の棒踊り

諸鈍シバヤ 鹿児島県大島郡瀬戸内町大字諸鈍 大屯神社
奄美大島の古仁屋港からフェリーで生間港へ行き、徒歩13分
実久三次郎神社大祭 鹿児島県大島郡瀬戸内町大字実久 実久三次郎神社
奄美大島の古仁屋港からフェリーで瀬相港へ行き、加計呂麻バス「実久」行きに乗り、実久バス停より徒歩4分
※古仁屋港=奄美空港からしまバス「古仁屋」行きで約2時間30分
/鹿児島から航路の場合は古仁屋寄港便があります
写真と文章:久保田裕道



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最終更新日:2020年10月6日
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