―1月7日―
重さ1トンの大松明に御神火がともされる(上)
大松明に移される御神火(下)

新春の夢と希望へ踏み出す歓喜の行事
新春を迎え、火を新 しくおこす鑚火神事が 全国各地の神社で行わ れる。日本三大火祭り として知られる久留米 市大善寺町玉垂宮の鬼 夜もその一つ。
折から厳寒の夜、一 番鐘が響くと夜店でざ わめいていた境内の灯 が一斉に消され緊張の 空間に変わる。間をお いて二番鐘が響く。本殿から小松明に移 された御神火が待機している大松明へと 移される。長さ 12 メートル、重さ1トン 余の大松明6本が境内に並んでいる。火 は次々に移され、ぼうぼうと音を立てて 炎が夜空にふきあがると辺りが明るくな る。「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声が起こり、 男たちによって大松明が広い境内を曳き まわされる。
過ぎ去った諸々の悪に別れを告げ、新 春の夢と希望へ一歩踏み出した歓喜の新 春行事として親しまれている。
福岡県久留米市大善寺町
写真と文章:渡辺 良正