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| オーモンデー |
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―8月14日―
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身をよじり背をかがめてしのび足。一転してバチをかざして天を仰ぐ。哀調を帯びた鎮魂歌に合わせて。 |
マイブキと呼ぶ腰ミノをまとい、腰に太鼓をつけた十人前後の島の男たちが、裏声で唱和しながら踊る。
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嵯峨島は長崎県の西方に位置する五島列島の福江島から西へ4キロメートル。東シナ海に浮かぶ小島である。古記録によると、遣唐船はここから唐へむかって出港した。当時は日本列島の西の果ての島であった。 それだけに、盆に祖霊を迎えて踊る仏踊りは、歌も踊りも装束もエキゾチックである。一説には倭寇が持ち帰ったのではないかとも言われている。 五色の切り紙で飾ったかぶとを頭に、赤、青の長い布を垂らし、白い半袖襦袢に黄色の腰布、その上からマイブキと呼ぶ腰ミノをまとう。腰に太鼓をつけた十人前後の島の男達が一組になって、円陣を組み、鉦の調子に合わせて、哀調を帯びた裏声で唱和する。 モーデホー オーモン オーモン オーオー デーホー オーモンデー オーモンデー身をよじり、背をかがめてしのび足。一転してバチをかざし天を仰ぐ。 墓所での踊りに始まり、島の神社、寺、共同墓地を訪れて踊る。なかでも新盆の提灯を吊した家の庭ではていねいに踊る。歌詞は不明だが、広い海を舞台に生きてきた人々の、不幸にして海に沈んで帰らぬ人となった人々への哀切が込められているようだ。 木々の緑に囲まれた広場で、カラフルな装束をまとい、太鼓の音を時には激しく、時には緩やかに打ち鳴らしながら、時を忘れて歌い踊る。裏声で唱和するその鎮魂の歌は、鉦とともに風にのって海上をどこまでも流れていく。 福江からバスで三井楽港経由貝津港まで約70分。貝津港から渡海船20分。 長崎県五島市三井楽町嵯峨島 Text & Photo by 渡辺良正
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