トップページ儀礼文化歳事記「京都府木津川市相楽神社の餅花祭」

「京都府木津川市相楽神社の餅花祭」

2月1日
拝殿いっぱいに吊された餅花。後方の本殿にも飾られている。・撮影:久保田裕道
拝殿いっぱいに吊された餅花。後方の本殿にも飾られている。

豊かな稔りを願う餅の花

 京都駅からJRで南下すると、奈良県に入る手前で木津川を渡る。その渡った先のやや西方に相楽神社がある。二月一日、この神社を訪れると。拝殿に球形の餅がたわわに稔っているかのように飾られていた。餅に記された赤い×印が可愛らしい。餅というが成分はうるち米が主体で、大きなだんごである。全国的に見ることのできる小正月の「まゆ玉だんご」や、滋賀県などに多い大きな餅を供えるオコナイ系の儀礼にも近い。
 餅を挿しているのは、中に泥粘土を入れた藁包みで、ションマラと呼ぶ。これを奉納するのは、九つある氏子たちの組織。南前座北、南前座南など南の座が六座、北前座、北中座、北後座と北の座が三座で構成されている。中世祭祀組織の、いわゆる「宮座」祭祀の面影が残るとされる祭礼だ。
 午後一時になると祭典が執り行われる。近くの小学生たちが集団で見学に来て、途端に賑やかになった。巫女神楽も奉納され、祭典が終了すると、各座の人々が餅を取り外して各々に戴いて帰っていった。今年もよい年になりますようにと、豊かな稔りへの願いを込めて。

神事が終わると餅花をはずして持ち帰る・撮影:久保田裕道
神事が終わると餅花をはずして持ち帰る

京都府木津川市相楽清水  相楽(さがなか)神社
【アクセス】JR学研都市線「西木津駅」から徒歩約5分、または、近鉄京都線
「山田川駅」よりコミュニティーバスで「清水橋」下車、徒歩約3分
京都府指定無形民俗文化財「相楽の御田と正月行事」を構成する行事のひとつ
写真と文章:久保田裕道



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最終更新日:2021年1月12日
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