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猪俣の百八灯
―8月15日―
 亡き人の霊を供養する盆の百八灯。猪俣(いのまた)地区の人々が鎮魂を祈るのは、源平争乱期に活躍した武蔵七党の一つ、猪俣党の棟梁、猪俣小平六範綱とその一族です。歴史に名を残した武将の一人で建久三年(一一九二)に没しました。
 いつの頃から百八灯の供養が始まったのか定かではありませんが、一説には四百年余の伝統があると言われ、国重要無形民俗文化財です。
 当日、午後三時、四時、五時に花火が打ち上げられ、地区民に祭りを知らせます。
 午後六時、揃いのハッピ姿の男たちが、高台にある高台院の前庭に集合。若衆が太鼓を打ち笛の音を響かせ祭りの始まりを告げます。リーダーの挨拶があり、親方、若衆、子ども組などに分かれ、それぞれグループごとに役割を分担しながら、まず高台院に祀られている猪俣小平六とその一族の墓に詣で手を合わせます。
夕暮れの野道を太鼓、笛の音を響かせながら一行はすぐ近くの堂前山の尾根に向かいます。低い丘が連なる堂前山にはすでに百八の土塚が用意され、その頂きに小さな薪が積み上げられ、急須が置かれています。その一つ一つに若者が長い棹で、提灯から移した火を点火していきます。
 堂前山下の広場には大勢の里人が集まり、百八灯を見上げています。一同点火が終わると集合。夜空へ向かって「ウワー」とときの声を上げます。里人が拍手で応えます。七時半から花火大会。今年も予定されています。


 

東武東上線「若葉」駅下車徒歩20分
埼玉県児玉郡美里町





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