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はんだ山車まつり |
―10月6〜7日―
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31台の山車が祭場に揃う様は壮観である |
神社境内の宮池に住吉丸のチントロ舟を浮かべ稚児が三番叟を奉納する
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半田市は名古屋市の南、海へ伸びた知多半島の中ほど、東岸にある。江戸時代から酒や味噌などの醸造業が盛んなところで、海に開けた地形を利用して海運業も栄えた。 例年、三月下旬から五月上旬まで、各町それぞれの氏神社に、豊作、豊漁、繁栄、息災を祈願して賑やかに春祭りが行われる。神輿を担ぎ各町自慢の山車を勇壮に引きまわし、春の花盛りの頃、情緒豊かに春祭りを楽しんできた。 踊りは、各地区ごと、世代別に、子どもたちは男女別にグループをつくり、観客の人気が高く伝統になった踊りや、題材は世相を風刺した即興的な寸劇まで、実に多彩である。盆に帰ってきた祖霊だけでなく、見物にわざわざ島を訪れた観客をも笑わせ楽しませる。 これら市中の全山車三十一台が、合同、連合して、ダイナミックな山車祭りを展開し、半田市のイメージアップをねらって始められたのが、秋の「はんだ山車まつり」である。第一回は一九七九年。以来五年ごとに全市の山車が力をあわせて広域の祭りを展開、祭りの運営も回を重ねるごとに巧みになって、全市民をあげての興奮に誘われる。祭りの観客も全国から集まるようになって、今年は六回目である。 半田市の山車の特徴は、すぐれた彫刻像で彩られているところで、彫刻の題材は、神話、歴史、英雄伝説、童話などで世間によく知られた神々、英雄、武将、七福神などが見るものに語りかけてくる。朱色の布幕に金糸銀糸で宝珠、竜虎、花鳥風月などを描いた華麗な大幕の飾りもすばらしい。 初日の夜は、三六五個の提灯を飾ったチントロ舟の上で稚児が三番叟を舞う。海に開けた町ならではの祭り情緒も披露される。 JR名古屋駅から武豊線半田駅まで35分/名古屋鉄道で名古屋駅から約30分 愛知県半田市 Text & Photo by 渡辺良正
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