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火ぶりかまくら
―2月13〜14日―
米俵や炭俵を燃やして火ぶり。今は藁束を使う。火輪はすぐ消えるがまたあちこちで始まる。 桧木内川の河川敷での火ぶりかまくら。春を待ちわびる人々の心を励ます。
米俵や炭俵を燃やして火ぶり。今は藁束を使う。火輪はすぐ消えるがまたあちこちで始まる。 
桧木内川の河川敷での火ぶりかまくら。春を待ちわびる人々の心を励ます。 
 無病息災と五穀豊穣を祈って四〇〇年、角館町の火ぶりかまくらは、厳冬の夜に、積雪の野で行われる。音を立てて燃え上がる赤い炎が白い雪原を照らしながら輪を描く。暗い野に子どもたちの歓声。火輪はすぐ消えるが、またあちこちで始まる。昔、満月の夜に行われていた頃は、今より一段と感動的で、春を待ちわびる雪国の人々の心を励ましたことだろう。
 かまくらは、ここでは神座の意で、高さ1.5メートルほどの雪のかまどを作り、薪を燃やし、火を神聖視する。近くに高さ5メートルほどの藁を巻いた木を立て、「天筆」と呼ぶ。周辺に地区の人々が正月飾りや門松を持ち寄り、火ぶりかまくらが始まると、火をつけて燃やし、新年を祝う。
 火ぶりの材料は、昔は米俵や炭俵だったが、今は老人クラブで用意してくれる藁束を使う。1メートルほどの縄を藁に結び、かまくらの火を移し、思い思いの場で勢いよく振り回す。
 十三日は近年始めた行事で、桧木内川の河川敷で午後五時半頃から始められる。観光客へのサービスだけに、舞台が華やかである。
 十四日が伝統の火ぶりかまくらである。夕方六時頃から桧木内川の河川敷をはじめ、町内36か所、それぞれ地区内の子どもたちが歓声をあげて火ぶりを楽しむ。地区ごとにテント小屋が用意され、甘酒やぜんざい、菓子などの接待を受ける。子どもたちにとって、何よりの楽しい小正月となる。
JR角館駅下車、徒歩15分
秋田県仙北市角館町

Text & Photo by 渡辺良正




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