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関西支部秋季学術大会
平成2年度第1回

十二月十五日に発会式 京都・八坂神社を会場に

 師走とは思えない暖かい日和の京都で、儀礼文化斗蓋関西支部の発会式が、八坂神社を会場に、十二月十五日(土)、午後一時より開催された。関西地区の会員に、京都府祭礼研究会関係者を加えて三十五名、それに本部からの会員は高澤信一郎名誉会長(明治神宮名誉宮司)以下四十名が参加した。
 関西支部は、本学会創立十周年を記念して、全国にさきがけて発足する運びとなったものである。八坂神社に支部設立の準備事務局を置いていただき、八坂神社宮司鈴木日出年氏をはじめ関係各位のご努力が実って、平成の御大礼が行われた記念すべき年に、日本文化のふるさととも言うべき関西地区に第一番目の支部が発足したことは、誠に意義深いことである。
 受付を済ませた一行は、まず八坂神社大前に正式参拝。修祓ののち、高澤信一郎名誉会長が代表して玉串を奉り、神楽が奉奏された。

支部長に八坂神社宮司鈴木日出年氏

 発会式は、八坂神社参集所を会場に、下御霊神社宮司出雲路敬直氏の司会により進められた。まず国歌斉唱があって、高澤信一郎名誉会長が「儀礼文化学会が発会して十年目にして、ようやく当初からの念願であった長男が、全国にさきがけて生まれたことは誠に喜ぱしいことである。全国の会員が注目しているので、是非とも模範となるようお願い申し上げる」と挨拶、つづいて倉林正次理事長が、関西支部発足の経緯を説明し「儀礼文化を歴史的にその根源を溯れば、関西地区に目も心も向かわざるを得ない。儀礼文化を体系的に考察するためには、関西に根拠を置かなければならないのは自明の理である。そのための調査研究活動の方向づけを関西支部で育てていただきたい」と、関西地区に最初の支部を置くことの意義を述べて挨拶する。
 次に、湊川神社宮司吉田智朗氏が議長となって、練達した議事進行のもと会則審議・支部長選出が行われた。関西支部会則は八坂神社権宮司真弓常忠氏の説明ののち可決、支部長には八坂神社宮司鈴木日出年氏が満場一致で選出された。鈴木日出年支部長は、「儀礼文化は民の文化である。地域文化の向上発展のために日本の国柄を考えるためには儀礼文化はその柱となるものである。支部役員の協力と本部の指導のもと充実した支部活動を考えて行きたい」と支部長就任の挨拶をされた。
 記念搆演ののち、煎茶小川流家元小川後楽氏の閉会の辞があって発会式は終了した。

記念講演「翁の儀礼」

京都文化短期大学 中村保雄教授

 現行の翁は、余分な表現を捨て去り一定の作法に準じその上に力強い動きを伴っているが、これは褝・神社作法・武芸等の諸要素を取り入れた極めて象徴的な神事芸能と言える。この翁の発生については、寺院における法呪師の芸・舞楽の採桑老からの移行、あるいは我国古来の田遊における老翁等の諸説があるが、文献的には、奈良の維摩会に父叟・翁・三番叟が演じられたとする平安末期の『法華五部九巻書』の記述が古い。ここでは翁を文殊に擬すなど仏教的理解がなされているが、やがて両部神道の影響を受けて神格化され、江戸初期には千歳・翁・三番三の式三番が定型となったようである。年頭に当って天下泰平・国土安穏・五穀豊穣を祈念することにあり、厳格な儀礼性を求められてきたのである。(報告:石井一躬)

常磐殿にて 懐石料理の懇親会

 発会式、記念講演も滞りなく終了し、会場を常磐殿にうつしての懇親会となった。真弓常忠氏の司会により、まず関西支部長鈴木日出年氏の挨拶、東大寺執事長平岡定海氏の祝辞があり、つづいて賀茂別雷神社宮司阿部信氏の乾盃の音頭で一同盃をあげて関西支部の発足を祝った。
 お膳は、八坂神社の特別の計いで、料亭「瓢樹」の懐石料理がとり寄せられた。なごやかな雰囲気のなかでの献酬懇談の一ときを過ごすうちに午後五時お開きとなった。



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最終更新日:2019年12月17日
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